LGBT☓東京都 「市民と行政の協議会」開かれる

「東京都における性的指向および性自認に関する課題解決のために」と題する市民と行政の協議会が1月27日、都庁内で開かれ、150人を超える参加者がLGBTの問題について考える機会となりました。

 そね文子、奥田雅子区議と

そね文子、奥田雅子区議と

「市民と行政の協議会」は1994年から断続的に開かれてきた、都議会議員のコーディネートにより行政担当者と市民グループが政策について協議する場です。2014年7月に「エネルギー」をテーマに開催(こちら)して以来のこと。

これまで私もふくめて生活者ネットワークは、LGBTに関して都議会で何度か質問に取り組んできましたが、都側のあまりの素っ気なさに戸惑う一方、当事者の置かれている状況は深刻で、この問題を東京都のしくみの中で少しでも解決に近づけないか、と考えてきました。それがこの企画の動機です。

この日は、LGBT当事者や支援者などが日頃感じている不都合や苦痛、都政への改善提案などを行政側に示し、それに対して都の担当者が答える、という形で進行しました。当事者・支援者の活動は多岐にわたり、従って質問は多方面にわたります。

LGBT側は法整備のための活動グループや自殺防止、里親の普及、精神障がい者の自助、電話相談、企業研修などの活動グループ、LGBTの祭典「レインボーパレード」を企画実行する団体などが集結。

質問に答える行政側は教育庁から指導部、人権教育担当、福祉保健局から少子社会対策部、精神保健医療課、自殺総合対策担当課、総務局から人権部、同和調整担当課のほか、病院経営本部、オリンピック・パラリンピック準備局、生活文化局、政策企画局の担当者など13人が並びました。

このほかにも、当日参加はかないませんでしたが青少年・治安対策本部と警視庁からも、事前に渡した質問に対し文書による回答が寄せられました。

この後、早稲田大学教授で労働法とジェンダー法が専門の浅倉むつ子さんより、ご自身が策定にかかわった「多摩市女と男の平等参画を推進する条例」についてのミニ講義があり、LGBTの問題を人権問題として取り組むには根拠となる法規定が必要、という認識を共有することができたのは大きな成果でした。