ミニフォーラム「外環」を考えよう

「外環」を考えるミニフォーラムに80人が参加

東京外かく環状(外環)道路は、1966年の都市計画決定いらい整備が未完のままでしたが、一昨年、高架から地下への構造変更が提案され、またこの3月には大深度地下方式による方針案が国と東京都より出たことで、あらためて推進の動きが急ピッチで進行中です。
未整備の区間16㎞のうち1.4㎞は杉並区内。今回の提案では「青梅街道のインターチェンジ(IC)の設置については、さらに地元の意向を把握していく」とされ、これを受けて区は、広く区民の意見を聞くためにアンケートを実施し、IC計画地の近隣住民から意見を聞く会を開催しました。地元小学校の体育館には300人を超える参加があり、その後の反響もたいへん大きく、生活者ネット事務所や私のもとにも問い合わせや意見が多く寄せられました。そのなかで、情報が正しく伝わっていない部分や、今回の動きを「天から降ってわいた災難のように」驚きとショックで受け止めている人がいること、より具体的な説明を求める声があることがわかり、私たち生活者ネットワークが杉並区の都市計画課長を呼んで、地域の方たちとお話を聞くミニフォーラムを急きょ企画しました。
6月4日の当日、会場は予想していた2倍の約80人の参加者でいっぱいになりました。ほとんどがIC計画地の近く、すなわち善福寺に住む方たち。多くはIC設置に反対で、この2日前に区長宛てで提出した意見書に署名した人も少なからずいたようです。
杉並は23区中最も住宅地比率の高いところ。なかでも善福寺は閑静な住宅地・風致地区としてそこに住む人の思い入れが格別深い地域です。学校、保育園、児童館などの施設をもつ文教地区でもあり、そんなところにICがつくられて自然やコミュ二ティが崩壊されるのを黙って見ているわけにはいかない、と人びとが考えるのは当然でしょう。この日、区の担当者から「住民の意向を十分にくみ取り、区の方針決定に反映させたい」という誠意ある答えを得られたことで、希望をつなげた人が多かったのではないかと思います。私もそのひとり。もちろんネットはこのIC設置に反対です。
区としての方針は、区内在住の専門家によって構成される「青梅街道IC問題調査会議」や区議会の「道路交通対策特別委員会」での議論を経て6月中に決定されます。私はこの特別委員会に委員として参加し質してまいります。みなさんのご意見をおよせください。