日本一まずいラーメン

教科書問題はまだつづく

12月初めに発表された「平成17年 杉並区政10大ニュース」を眺めていたら改めて腹が立ってきました。杉並が教科書採択で「つくる会」の扶桑社版歴史教科書を選んだことが入っていないのはどういうことか、と。

毎年恒例の「10大ニュース」は、区役所の各部署から出し合った候補を区長室総務課で調整を図って10項目にまとめます。順位はつけません。

保健福祉、都市整備、区民生活、政策経営、環境清掃の各部と教育委員会が主管することがらが9項目と、「全庁」の主管として、9月4日集中豪雨による災害を受けての緊急部隊発足がトップテン入りしています。

ところがところが。あれほど区庁舎を揺るがし杉並の(汚)名を全国に知らしめた教科書採択問題が挙げられていないのです。「日本一まずいラーメンを押し付けられた」と感じている区民感覚と完全にずれているとしか言えません。

「日本一まずいラーメン」という言い回しは、私の「お気に入り」某サイトで使われていたもの。全国583地区のうち581は「まずい」と言って拒絶したのだから、なんとぴったりの表現ではありませんか。

教科書採択に先立って調査報告書の書き換えがされた件については、私の議会質問でも取り上げましたが、納得できる答弁ではありませんでした。驚いたことに、この年の瀬になって、書き換えの事実を訴えた教員ふたりに対し処分や強制的な異動が執行されるのでは、という危惧が生じてきています。

来春以降、「まずいラーメンを残さずたいらげたかどうか」に等しい、「教科書をちゃんと使っているかどうか」のチェックもされることになるのか。もしそうだとしたら、それは何のために? だれにとってプラスになるのか?

ことし最後の更新は明るい話題で締めたかったのですが、26日に区内の教職員組合が開いた集会に参加して、書かずにいられなくなりました。教科書問題は終わっていないのです。

写真・12/20世田谷三軒茶屋の「キッズルームてぃんかぁべる三茶」にて。