9条「改正」を7割以上の人は望んでいない

NHKが伝えない憲法のシール投票

教育基本法「改正」に愛国心を盛り込もうとする案が国会に提出されたことは、憲法「改正」論議に重大な影響をおよぼしています。教育基本法に手をつけたら次は憲法、というのは予想されたシナリオどおりです。

5月3日の憲法記念日にはさまざまな立場の市民団体が(それぞれの主張を訴えるため)集会をおこなった、とNHKのニュースでは報道されましたが、こういうバランスのとり方(?)にはいつもながらうんざりします。NHKとしては最大のイシュー「9条」を「変えたい」人たちも「変えたくない」人たちも同じく扱い、賛否両論ある、ということが言いたかったのでしょう。

でもテレビに映った限りでは「改憲派」の集会は会場に空席が目立った一方、「9条保持」を訴える側の集会では日比谷公会堂に入りきれない人たちが戸外で中継画面を見たほど、おおぜいの参加だったそうです。

ところで元レバノン大使の天木直人氏などが呼びかけ人になって4月末から行われていた「憲法9条 変える?変えない?全国意見投票」の結果に私は関心をもっていました。路上で道行く人にシールを貼ってもらう投票です。

3日までに北海道から沖縄までの72市町村で28,000人以上が参加し、77%の人は「9条を変えることに反対」という結果になりました。まだこれから実施の地方もあるようですが、この数字は大きく変わらないでしょう。4日現在NHKはこのことを報道していませんが、これからでもいいから全国ニュースで取り上げてほしいなあ。

かつて「自衛隊は合憲」とした村山富市・元首相だって「9条は変える必要なし 」と筑紫哲也氏のインタビューに答えていました。「変えるべき」と言う人の方がずっと少ないことを国は無視していいはずがありません。