星空の下でかがり火の薪がはぜる音、照らし出される幽玄の舞台・・・初めて体験してみて、薪能にはたしかに「野外ライブ」ならではの魅力がありました。この日20日は、ほんの数時間前まで気象庁の警報が出るほどの大雨が降ってどうなるやらと思いましたがなんとか止み、そこに集った人たちのほっとしたような開放感もプラスされてなごやかな雰囲気に包まれていました。
境内に設置されたパイプ椅子がこの日の観客席です。前のほうはビニールシートを敷いて座るように準備したのに、大雨が来てシートを撤去し全部椅子席としたので、昨年までは1,000席用意できたが今年は660席だったとか。
舞台は屋根があるが客席にはありません。もしまた降ってきたら傘は前後左右の人の邪魔になるため、観客は合羽を用意していました。事実ときどき思い出したようにぱらぱら雨粒が落ちてきて、いつまた大降りになるのではないか、という不安も緊張感を生み、それはそれで悪いものではありませんでした。
会場整備や案内の係りとしてボランティアらしい若い人たちが大勢関わっていたのも、見て気持ちのいいものでした。門から神楽殿までの参道に並べられ灯された灯篭は、近くの桃井第4小学校の子どもたちの作品だそう。100基以上あったでしょうか、割り箸を組み上げてどれもすてきな出来上がりです。
チラシを見ると、主催のほかに共催として「金春流 座・SQUARE」「井草八幡宮」はまあ当然と思いますが、後援に杉並区や教育委員会、文化・交流協会、地域の商店会、さらに協力として桃井第4小学校、杉並ユネスコ、東京女子大学、能ワークショッププロジェクト、関東バス、などと連ねられています。
それぞれがどんな関わりをしたのでしょうね。聞いてみたいと思います。