虫好き・植物好き集まれ!生き物環境調査IN杉並

林の中で耳をすまし 土のにおいを感じる

生活クラブ生協が2年前から実施している東京の生き物環境調査は、世田谷、国分寺、町田、練馬の農地や市街地にどんな動植物が生息しているのか、その変化を追っています。今年は杉並でも実施されました。

同生協関連の市民グループは、毎年夏に「善福寺川たんけん」として池や川の自然観察をテーマに親子で環境に親しむ企画を実施しています。今回は7月16日に屋敷林や農地の生き物調査を行い、大人と子ども60人近くが参加しました。

善福寺公園に近いMさん所有の屋敷林は、雑木がうっそうと茂って虫や植物好きにはいかにも探検しがいがありそう。でもまずはじめは、みんなで1分間じっと目をつぶって耳をすます、「音を聞く」練習です。どんな音が聞こえるか。

何種類かの鳥や犬の鳴く声、飛行機の音、車のエンジンの音。そしてにおいを感じてみる。何のにおいがするか。腰を下ろしてみると、地面に近くなったことで、立っていたときよりもはっきりと「土」のにおいが感じられることに気づきます。

同じくMさんの農地では、サトイモ畑のわきで赤とんぼが乱舞し、虫網を振り下ろす子どもたちの歓声でにぎわいました。捕まえた虫や見つけた草花の名前は専門家の先生に聞いたり図鑑を開いて調べ、あとで発表しあいました。

ちょっと驚きだったのは、虫を捕まえるのに夢中になる子どもがこんなにいたことです。捕まえた虫を自分の指に這わせて飽きることなく観察している3年生の男の子を見ていると、なぜかうれしくてこちらまで楽しくなってきます。

このイベントは身近な環境を見直して小さな生き物も住める都市づくりをめざす企画として、杉並区より教育委員会の後援と「まちづくり活動助成」を受けています。12月には報告集会を予定しています。