それは、有料化が消費者の努力にのみ成否がかけられること、生産者の責任が問われない方法だと考えるからです。しかし、これまでレジ袋削減にありとあらゆる取り組みを実践してきた区にとって、現在のところ有料化がもっとも有効な方法と思われる以上、これに反対するものではありません。
ただし、普及啓発活動が継続して行なわれなければ、マイバッグ持参率を高い状態でキープすることは難しいと思います。消費者の側も、レジ袋を無料だからと当然のようにもらっていたこと自体を見直す、発想の転換が必要です。
また有料化と言っても、レジ袋を商品としてたくさん売ろうというのではない、営利の対象とするのでないこと。その目的はあくまでレジ袋削減・プラスチックごみ削減である、ということを明確にするような工夫がほしいと思います。
「税から有料化へ」という一連の流れを伝える広報が必要ですが、有料化の実証実験が始まる際の広報では「レジ袋税」に関する説明がまったく見られませんでした。リサイクル方法など大きな転換点にある現在、プラスチックごみ減量の取り組み全体に区民の理解を得ることが欠かせません。
区民の入れ替わりが多く、たえず新しい住民を受け入れている杉並にあっては、いつでも、ていねいな啓発が欠かせません。区は新しい住民の存在をつねに意識して普及啓発に取り組む必要があります。
市民団体が全国に呼びかけて開催するレジ袋ノーデイが来る10月に予定されています。杉並は、レジ袋削減に取り組む先進自治体として、この企画に協賛、参加してほしいと思い、検討を求めました。
写真 柏の宮公園みどりのイベントで 後は樹木の剪定講座の参加者