「廃プラの焼却を問う!—『燃やして埋める』は大間違いだ!」という基調講演のタイトルにひかれ、24・25日の2日間参加してきました。
挑発的なタイトルの講師広瀬立成(たちしげ)さんは物理学者です。なんでも「高エネルギー物理学」の専門だそうで、ごみ問題をその学問の基本法則の理論から解き明かされてゆくのを聴くのは、ちょっとした知的快感・・・。
基本法則とは、①質量不滅の法則 ②エネルギー保存の法則 ③エントロピー増大の法則、の3つ。これらがごみ問題とどう関係するのか、ごく大雑把に論旨を引き出すと——ごみは燃やしてもなくならない、物質の総量が減るわけではない。あらゆる物質は拡散する、高温から低温へ、高品質から低品質へ。
プールの水にインクを落とすと拡散してやがてわからなくなってしまうがインクが消えるわけではない、ということは言われてみれば全くその通りです。リサイクルすればごみ(物質)がなくなるわけでないこともしかり。「眼からうろこ」でした。
今回ぜひ参加しようと思ったのは、都立学校の教科書問題の運動で知り合った環境ジャーナリストの中村正子さんが「とことん」実行委員で、お誘いを受けたこともありました。
中村さんは都立大附属高校の出身で、同校は白鴎と同じく中高一貫校に改変され、若い後輩が「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書を都教委によって押し付けられることに異議申し立てする会の発起人のひとり。
教育問題と環境問題はつながっています。これも「エントロピー」の理論で説明できるんじゃないか、ということにも今回気がついたのですが、それについてはまたいずれ。