江戸川のプラごみ処理施設「江環保エコセンター」を見学する

JR高架下スペースを有効活用した工場

23区がプラごみの資源化をすすめるうえで大きなネックとなっているのは、経費負担よりもむしろ中間処理施設の確保です。とくに住宅地や商業地の多い区がそう。6月6日の集会で世田谷区の担当者もそのように発言していました。

区や区民にいくらリサイクルの意志があっても保管・選別・圧縮する施設がなければ実際に資源化はできません。杉並では確保できましたが、この問題が解決できれば資源化に取り組める区が世田谷のほかにもあると思われます。

江戸川区では今年4月、容器包装ごみの分別収集開始と同時に、区の委託を受けて処理施設「江環保エコセンター」が稼動し始めました。7月23日、「23区プラスチック懇談会」の人たちや生活者ネットメンバーで見学に行きました。

JR葛西臨海公園駅から徒歩5分、線路の高架下のスペースを活用してつくられた工場の運営主体は、江戸川区環境保全事業組合といい、協同組合です。区全域の容器包装プラごみを処理していますが、想定していた日量17トンに対し実際には12トン弱にとどまっているとのこと。

おそらく区民への周知がまだ徹底されていないせいで、今後は増えていくのでしょうが、処理能力の最大34tまでは余裕があります。ほかの区のプラを受け入れることはできないのでしょうか。残念ながら答えはノー。車が進入できるスペースが狭い、というのがその理由。確かに車をまわす空間がないと話になりません。

ここの施設での工程は、ごみを一時保管して人の手で選別し、1m角の立方体に圧縮・梱包するまで。それほど高度でも複雑なこともなく、適切な場所があれば新設するのも難しいことではなさそうなのですが・・・問題は、場所。

ふさわしい用途地域で、広いスペースが23区内にあれば、数区が共同で施設をもち操業することだって考えられると思います。先日の議会質疑での区長答弁もそのことに言及していました。なんとか実現できないものか。