「低炭素」または「低炭素型」社会というのは、炭素、すなわち化石エネルギー使用の少ない社会、の意味です。今年7月の洞爺湖サミットに向けたキャンペーンで福田首相が使用してから、温暖化防止を語る際のキーワードとして急速に広まってきました。温暖化問題の本質を明確に、炭素に的を絞ったキーワードとして、今回「低炭素社会」という言葉を意識的に使いました。
質問はまず環境基本計画について。改定のため区長から環境清掃審議会に見直し検討が諮問されたとのことですが、区として、環境基本計画についての評価と総括をたずねたところ、区長から思いもよらない答弁が。いわく——
「レジ袋やごみ減量など一定の目標は達成したが、CO2排出量は13%増えており削減目標の達成は難しい。だいたい、なぜ90年が基準なのか。CO2が温暖化の原因だという科学的根拠はない。アラスカで聞いた科学者の話では、温暖化は地球のバイオリズムのせいだという。CO2原因説は役人の議論であって科学的かどうかは疑問。IPCCの議論に米国、インド、中国が入ってないのに何で世界でも排出量の少ない日本がやらなきゃならないか・・・うんぬん」
このような議論があることは承知しています。また区長はほかの場でも最近「CO2を温暖化の原因とすることは疑問」説を展開しているので、区長の考えとして承知はしていたものの、ここでこういう答弁が出るとは・・・。驚きました。
「4つの挑戦」として「CO2排出量を90年度比で2010年度2%削減」を「国よりも高い目標」と掲げてがんばっている区民や事業者、職員の努力をご存じないはずはなく、このあと「ただ」と続け「CO2はひとつの指標にはなる。いくつかの指標を作っていくのは大事・・・」という流れにはなったので、目標を撤回しようというお考えではないと解釈しました。
写真 教材のくふう展 区役所1階ロビーで