北島さん、オリンピックは別の都市でお願いします

東京にはいりません

競泳の北島康介選手が「東京にオリンピックを!」と街頭で呼びかけたそうです。「2016東京招致応援党党首」なのだとか。党首としては他の候補都市と比べて世論の支持が低いのが心配で、民意のアップを狙っての遊説だそう。

ではどのくらい低いのかというと、支持率は東京68.6%、都外71%、全国で70.2%。麻生内閣の支持率20%前後と比べれば、なんという高さ、これが低いのかと驚くような数字ですが、半年前の調査結果59%よりは上がっていて、当時マドリード90%、リオデジャネイロ77%、シカゴ74%から遠く離されていたといいます。

若干上がったところでさらに盛り上げようと「党首」に担ぎあげた金メダル選手の出番なのでしょうが、この招致活動に自分の払った税金が投入されていると考えただけで私はいい気持がしません。ましてこのご時世に。

何度もいいますが70%というのはちょっと信じられません。下がるならわかるけど。北京五輪の直後ならまだしも、この5カ月で経済情勢が激変し、次年度の税収低下が確実な、この1月の数字なんでしょうか、ほんとに?

もし本当なら、市民の見識を疑いたくなります。経済効果をあてこんでハコモノ建設や警備費用、事前の招致・宣伝活動に分不相応な出費を許すことが将来どんな負債を残す結果を招くのか、過去の実例に学ぶべきです。

お金のことだけではありません。オリンピックは本来、地球上の多国籍の人々の共生をベースとした人類の祭典であるはずであり、むしろ開催したことのない国や都市にこそチャンスを与えるべきなのです。

だから北島さん、東京にはいりません。都議会でも杉並区議会でも、生活者ネットはオリンピック招致に反対しました。