588分の327めざし?見直される民間事業化提案制度

予算特別委員会の質問より②

杉並区の行政サービス民間事業化提案制度が「採択に至る提案が少ない」などの課題を改善するため見直しされます。従来の全事務事業を対象とするほかに、次年度はテーマ別の提案枠を設ける考えが示されました。

区長によれば「大規模な行革になってない、ひとつの課まるごと受けるというようなダイナミックな提案が出てこない、期待はずれ」とのこと。

昨年の委員会質疑では、採用される提案がすくない理由について、民託や指定管理者制度がひろがりマーケットが拡大したので事業者はよそにとられた、というような答弁でしたが、私の認識はちょっと違います。

採択に至る提案が少なかったのはNPOや市民活動団体を行政サービスの担い手として積極的に登用しようという意識がなかったからでは。この制度がモデル事業として始まった時から見てきました(こちら)が、最初から想定されていないと思えたし、審査意見書を読んでもそう感じました。

NPOや市民団体にとっては課まるごとではなく、事業をもっと細かく細分化し、提案書類の作成などで支援があれば手を上げやすくなります。NPO支援センターがかかわれるようなバックアップを区はすでに実施しているといいますが、市民団体の現場からは不満の声も聞かれるところ。

いま、区のカウントによる協働化率は588分の324で55.1%になったそうです。ちなみに06年度は857分の439で51.2%でした。最初の分母869が857になり、次に気がついたら606、そして今回は588だと。

数字のマジックみたいで私にはついていけない感じですが、区は6割をめざしていたのだからあと0.49%すなわち、分母588とすると2.89、つまり3事業が協働化すればみごと目標達成!というわけです。計算上は。

まあ数字はさて置き、協働の成果を検証するときに、経済効率だけでなく質を問うてほしい、区民の参画をどこまでどのように広げられたのかという視点からの評価を、と今回も述べました。

写真 西荻で街頭活動をする 3/7