都教委2名の欠席により教科書採択は延期に

今年は横浜、埼玉もあぶない!?

中学校で使われる教科書の採択年である今年、7月23日の都教育委員会で4年前と同様「つくる会」の社会科教科書が選ばれるのでは、と危惧されていましたが、果たして、当日2名の委員が欠席したことにより採択は8月に延期されることになりました。
    写真 杉並の教育を考えるみんなの会のチラシ
欠席したのは内舘牧子、瀬古利彦の両委員で、木村孟教育委員長より「重要な案件なので全員出席のときに決めたい」と提案されたようです。

「つくる会」教科書を退けたいとこれまで活動を積み重ね、採択決定を想定して意気込んで朝から傍聴に駆けつけていた市民団体の人たちはほっと安堵…するはずはなく、肩すかしを食わされたかっこうです。

2委員の欠席が「つくる会」再採択への異議申し立てならもちろん大歓迎ですが、欠席の真意がわからないままでは延期を喜ぶわけにはいきません。

4年前に都や杉並区と同じく「つくる会」教科書を選んだ栃木県大田原市では、7月初旬すでに4年前と同様の採択をしています。都も同じことをしない保証はなく、扶桑社、自由社いずれにせよ採択されれば、4年前には白鴎など4校だったときよりも都立中高一貫校が10校にまで増えた分、都内での使用が拡大されることになります。

23日は区議会の有志議員たちで構成する「議会基本条例づくりをめざす会」の活動で福島県庁に視察に行っていましたが、その帰途、「抗議集会」から「決起集会」と名を変えて行われた集まりに参加してきました。

「子どもと教科書全国ネット21」事務局長の俵義文さんによれば、今回は横浜市で「つくる会」導入の動きがあるといい、また埼玉県でもその兆候が見られるという情報が入ってきています。

東京といい横浜、埼玉といい、首都圏の教育行政はどうかしています。