この半分以上にあたる5億円が生活保護費です。昨年の受給者4,789世帯、5,667名は、今年度5,242世帯、6,209名に増えています。1年で453世帯、542名の増は人員で8%、額としても8%になり、過去最大の伸び率です。
これから年末、さらに年度末にかけて状況はもっと厳しくなるといわれます。でも雇用の確保や就労支援対策をきちんと行うこと、新しくできた住宅手当、福祉資金貸付…などの「第2のセーフティネット」を活用することにより、生活保護を受けずにすむような支援も重要です。
生保に行きつく手前で生活を維持することができれば、生保費を低く抑えられ、当事者の誇りが保てることになります。
社会福祉協議会や福祉事務所、区など担当が分散する「縦割り行政」の弱点を改善するため、利用者本位のワンストップ・サービス窓口を設けて支援強化しよう、とする試みが11月30日に全国で実施されました。
たった1日の試行なので効果のほどを知りたいところですが、今度の年末は派遣村の出現なしに年を越したいと願うところです。
補正予算には「生活保護費の支給に必要」だというのを第1の理由に挙げて賛成とし、おもに「子供園」に関して次のような意見を述べました。
開設準備費が予算計上されている「子供園」については、保護者が働いているか否かにかかわりなく子どもを受け入れる仕組みに期待したい。急激な変化に混乱を危惧する声があることについては、子どもの順応する力を信じてもいいのでは、と思うが、2011、12年度の開設は状況を見て先に延ばすという判断もありうると思う。
要望を付け加えたい。どの子もその子らしい育ちを保障すること、保護者の不安の声に対し区は誠実に対応していただきたいこと、給食の実現を追求していただきたいこと。また、こどもを漢字表記「子供」にするのは、いま公式文書でも新聞でもかな表記が一般的であるのに、どうしても理解できないことを申し添える。