家庭ごみの減量目標として、区は区民ひとり1日当たりのごみ排出量の目標をH22年度に430gとしていますが、20年度末の実績は565g。目標までに135g、24%減量しなければならない、厳しい数値です。
一方リサイクル率は、22年の目標44%に対し直近の実績が27%。H18年実績20.7%と比較すると7ポイント増えていますが、あと1年でさらに16ポイントも上げなければなりません。これもまた厳しい。
昨年秋に実施した家庭の可燃ごみの組成調査では、生ごみの占める割合が42.7%です。H18年調査の34%から8.7ポイント上がっています。これをどのように分析しているか区にたずねましたがはっきりしない答え。
生ごみの割合がこれだけ多いのに、堆肥化の調査・研究が進んでいないのです。進捗が遅いと感じます。学校給食の残飯を堆肥化している学校がありますが、その結果から区の施策に生かせるものはないのでしょうか。
成果を環境清掃の所管でも共有すべきではないのか。生ごみ堆肥化の手法はさまざまあるので、いろいろな手法を試して、区の施設限定、また区内事業者に協力を呼び掛けてビル限定、あるいはごく狭いエリア限定で、堆肥リサイクルの実行に向けて動くべきではないのでしょうか。
一方、ようやく出された環境基本計画の改定案。リサイクルの項目をみると、プラスチック製容器包装年間回収量の目標値が、H22年と25年では5,200トンから5,800トンに増やす計画になっています。
リサイクル率を上げる目標なら分かりますが回収量を増やす計画は理解できません。
リデュースやマイバッグ運動を進めていけばプラスチック容器包装は少なくなっていくはずです。プラの原料は石油です。杉並区が「脱石油社会」をめざすなら、石油製品の使用を減らしていく生活を提案すべきでしょう。
CO2削減目標といいごみ減量目標といい、高い目標を掲げるのはいいのだけれど、杉並は達成に向ける推進力が弱いのでは。