学校図書館の充実を、と私が08年第2回定例会で質問(こちら)して以降、指摘した課題を区が真摯にとらえ改善に努めてきたこと、とくに09年11校そして今年22校と、学校司書の配置が進められつつあることを率直に評価しています。
今年の配置はこの7月から始まったばかりですが、司書がいるようになった学校では目に見えて実績があがっていると聞きます。区の認識も、図書館利用の回数や貸し出し冊数の増加、授業の充実など成果が上がっているといいます。
先般改定された「子ども読書活動推進計画」では、H26年度までに学校司書の全校配置をめざすと明記されましたが、実施計画に位置づいていません。全校に早く司書配置を広げてほしい、という保護者の要望に応えられないものか。少なくとも計画達成までのスケジュールを示すべきではないのか。
この質問に対し、教育長より「学校司書の配置は重点施策なので、できる限り早い時期に全校配置が実現するよう努力する」と答弁があったのは心強く、前向きととらえたいと思います。
ちなみに、他の自治体では、学校図書館の運営を民間事業者に委託するところもあり、学校司書が委託事業者の管理のもとに配置されるようなケースも見られます。しかし、杉並区では読書推進活動や図書教育を重要な教育課題と位置づけ、教育委員会の責任において自前の運営体制がとられています。
であるからこそ、良質な学校図書館運営のもとに学校司書の能力が生かされるような環境が整備されているのだと思います。もし民間事業者のもとに司書が配置されると、評価は違ったものになったのではと思います。
他の議員が地域図書館の運営について質問したとき、全館を指定管理とすることに区長が「慎重に」と消極的な答弁をしたことは、ヒットでした。ぜひその方向で進めてください、と区長にエールをおくりたい思いです。
学校図書館の運営についてはなおのこと、直営を貫いてほしい、と念を押しました。