「原発震災」の経験を基本構想に反映させたい

「市民討議会」は開かれることに

杉並区基本構想審議会は、全体会が3回開かれたのち、15日から分野ごと3つの部会に分かれての議論に入りました。3つとは、第1部会が「まちづくり・産業・環境」、第2部会は「福祉・医療」、第3部会「子育て・教育・文化」です。

私が参加したのは第1部会。その会議が15日にあり、次の日程が26日に設定されましたが、議員枠で選出された委員は選挙後の議会の構成によって変わることになるので、私が委員としてこの会議に出席するのも、選挙の当落にかかわらず26日が最後である可能性が大、ということになります。

15日の会議では、まちづくり、産業、環境の各分野について区側から都市整備、区民生活、環境清掃の各部長と危機管理室長より施策の執行状況といまの課題が報告され、その後、この部会で検討するテーマ案が示されました。

3.11大震災を経て区が新たに課題を捉えなおしたことがわかりましたが、「原発震災」に関する課題についての言及がありません。ここで言っておかないと後悔すると思い、3つのことについて意見を述べました。

区の防災対策に原子力災害についての対策が必要であること。環境施策として「エネルギーの質」について考慮すべきでありエネルギー政策を持つ必要があること。ボランティアの活動を推進する民と民の連携、そして行政と協働していくことのまちづくりにおける重要性について。

「原発は安全」という前提の上に成り立っていたこれまでの防災対策ですが、その前提自体が大きく揺らいでしまったのだから見直しは当然です。また「原発はいやだ」と考え「どういうエネルギーをどのように使ったらいいのか」深く考察する人が少数派ではなくなったいま、区は「省エネ」にとどまらずエネルギーを総体的にとらえた「エネルギー政策」を議論すべきだと思うのです。

被災地で活動するボランティアの人たちだけでなく、市民と行政との協働については、いつも言っていること。なお先の議会質問でとりあげ予算委員会の意見開陳でも述べた「市民討議会」は、議会答弁での冷ややかな対応から一転、5月に実施されることになりました。