これまで「原発の是非を問う」住民投票は全国で数十回も実施されてきましたが、すべて原発立地です。消費地で、消費者の意思が問われたことはありません。それを今回、初めてやろうとしています。消費者の権利と義務として。
都民は消費者としてお金を払うのだから選んで買いたい、買うモノに注文をつける「権利」がある、ということが1点。
そして自分が使うエネルギーについて、その対価として払うお金のゆくえについて「責任」をもちたい、ということが2点。
東京の主権者は知事ではなく、都議会でもなく、都民のはず。だから都民が投票で決める。まして「原発をどうするか」というような大事なことはなおさら。
都民投票を実現するには、まずその手続きを定める「条例」をつくらなければなりません。その「条例制定」を都に「直接請求」する——これがいま当面の目標、直接請求を実現させるための署名を集めることがその前のハードルです。
さらにその前にもハードルがあります。署名を集める人「受任者」が東京全体で2万人ほども必要なのです。「受任者募集中」の話をある集まりでしたとき、ひとりの男性から「そんな面倒な方法よりもっと効率のいいやり方はないの?」と言われました。
確かにまどろっこしいです。住民投票がこんなにいくつもハードルを越えなければ可能にならないなんて、住民投票を実施させまいとしているとしか思えません。私たちはいずれルールを変えることも必要では、と思い始めています。
しかしとりあえず、受任者募集です。先日開かれた、世田谷区長になった保坂展人さんを励ます会でも、私はまるでそのためにそこへ行ったかのごとく、アピールに力を入れてしまいました。