暴力団排除条例に反対とした

2月議会の総務財政委員会にて

昨年10月、東京都をはじめ全国の道府県で暴力団排除条例が施行されたことに続き、都内各市町村で同条例の制定が進んでいます。杉並でも区議会定例会に暴力団排除条例案が上程されました。

この条例については、昨年、同じ会派の奥山たえこさんの企画で開いた学習会で、全国で「暴力団排除条例」制定が進行する背景や条例のもつ意味などを知りました。問題点もあることがわかり、「生活者ネット・みどりの未来」として議案に反対とすることにしました。

2月29日に総務財政委員会で審議にかけられ、次のような意見を述べました。


暴力団排除条例に対し、生活者ネット・みどりの未来として反対の立場から意見を述べます。

反社会的な犯罪行為により一般市民のくらしをおびやかす暴力団の存在は、それ自体が重大な社会問題であり、根絶すべきということに異論はありません。暴力団を擁護するつもりもまったくありません。だからこそ暴力団の対応は警察の業務としてしっかり遂行してほしいと考えています。

しかし、この条例は、区と区民に暴力団排除に協力するよう義務を課しており、区と区民が警察の業務に否応なく巻き込まれることになります。だれが暴力団なのか、その判断は警察に依存するしかない、いくらでも拡大解釈が可能な状況下で、必要な措置が恣意的に講じられることが避けられない、ということは質疑の中で明らかになりました。

基本的人権を定めた憲法に抵触すると指摘する法の専門家がいることからもわかるように、人を職業で差別することを強いる、また犯罪がおきてからではなく罪を犯す前から、相手を排除してしまう、人権侵害のおそれが拭いきれない条例だと思います。従って、生活者ネット・みどりの未来として本議案には反対とします。