行政評価にほしい市民参加

9月議会決算委員会の質疑より①

2011年度決算を審査する特別委員会(9/21~10/4)で行った質疑の中から。 

当該年度予算を議決した3月11日、その直後にあの大震災がおきました。基本構想策定のための議論が審議会で進行中でしたが、審議会の空気がすっかり変わりました。議論の中味も変化し、結果として防災・災害対策が最大のテーマに浮上しました。もし大震災がなければ、基本構想は良くも悪くも、全くちがうものになっただろうと思います。 

職員の被災地派遣や被災地支援の活動も新たに加わり、区民から寄せられる意見や要望なども大きく転換したのが2011年度でした。 

さて、質疑では行政評価を採りあげました。杉並区で行政評価制度が導入されたのは99年。2000年の基本構想「21世紀ビジョン」策定を経て02年にシステムの検討がおこなわれ、行財政に詳しい有識者や公認会計士などによる外部評価制度が始まっています。 

田中区政になってからは、公約だった「杉並版事業仕分け」が外部評価の一環として公開で実施されています。2年目だった昨年は、あきる野市の教職員研修所の廃止に象徴されるような、切れ味鋭いムダ遣い削減の提案がされました。 

行政評価制度がたえず見直され、新しい試みも取り入れるなどして進化し続けているのは杉並区の先進的なところだと思いますが、市民による行政評価ということについては、いまひとつ積極さが見られないのを歯がゆく思います。 

「自治体の最大の役割は区民福祉の向上」というフレーズが委員会で再三聞かれました。であるなら、行政評価の最終指標は区民自身に聞いてみるべきではないのでしょうか。 

区民による行政評価について区の見解を問いましたが、「区民アンケートなどでいつも区民の声を聴きとっている」という答え。これで満足してしまっているとすれば、杉並区の「自治」の名が泣こうというものです。