市民ネットワーク全国交流バスツアー 千葉の福祉力に励まされた
生活者ネットワークと共通の理念のもとに活動するローカルパーティー(地域政党)は、東京のほかに北海道から九州まで、全国で現在9団体あり、全国市民政治ネットワークとして情報交換や活動の協力・共有を行っています。
2年に1回開催する交流集会が今年は7月19・20日、市民ネットワーク千葉県の主催で実施され、福祉の分科会に参加しました。千葉県の社会福祉法人生活クラブ(「風の村」)が運営する特別養護老人ホームや介護施設など一連の福祉事業の、八街と稲毛の施設を視察するバスツアーです。
「風の村」は、流山、柏、安孫子…などでも事業展開していますが、2000年、最初の特養ホームとして開設したのが八街で、ここは全国初の全室個室ユニットの特養として知られます。私はオープン間もないころに見学に訪れたことがあり、これが2度目ですが、今回、この施設が実績を積んで定着し、スタッフのだれもがいきいきと仕事にあたる様子が目に見えてよくわかりました。「もうひとつの我が家」をめざした、ここでの仕事の質に誇りが持てるからだろうと思います。
次に訪れた「生活クラブいなげビレッジ虹と風」は、2011年、UR団地の老朽化に伴う再生事業に「風の村」が手を挙げ、生活クラブ生協千葉(「虹の街」)などと一緒に開設しました。
「虹の街」は生協の店舗と集会室、「風の村」はサービス付き高齢者住宅、デイサービス、ショートステイ、訪問看護ステーション、診療所…などのほか障がい児デイサービスを設置しています。ほかに福祉用具を扱う「(株)生活サポートクラブ」、レストラン経営や食の宅配を行う「ワーカーズ・コレクティブSan」、相談事業などを担う「VAICコミュニティケア研究所」が事業を展開し、福祉のまちづくりの総決算モデルともいえる「くらしと福祉の複合拠点」を形成していました。
特筆すべきは、ここですすめられている「ユニバーサル就労」。働きたいのに働きにくいすべての人が対象という、価値ある取組みです。引きこもりの人もニートも障がいがあっても、ここではさまざまな側面から支援を受け現在役70人が就労し、その半数以上は最低賃金を保障された職員です。市民ネットワーク仲間の「福祉力」に励まされ力づけられました。