働く若者を支援し自立をたすけること~2/27都議会の一般質問より①

2月18日から都議会第1回定例会が開かれ、27日に都議会生活者ネットワークとして一般質問に立ちました。質問の内容について報告を連載します。まず、若者の自立支援について。

 いま労働者の3人に1人が非正規雇用です。この現状について、舛添知事は「尋常ではない」と語り、非正規雇用の女性が増えていること、若者の多いことが傾向としてあります。非正規労働者は、正規と比べ賃金水準が低く雇用が不安定、能力開発の機会が乏しい、セーフティネットが不十分、などの課題があげられます。

 また、働く若者の問題として、せっかく就職しても「すぐにやめてしまう」という現状があります。就職後3年以内の離職率は、中卒者で65%、高卒者では40%、大卒者でも3人に1人にのぼります。離職の理由はさまざまですが、職に就いた若者が誇りを持って働き経験を積み、社会に参画していくには、職場で孤立することなく働き続けられるような、定着に向けた支援が必要です。

 「若者が持てる能力を存分に発揮できるよう」就業支援の促進に取り組む、と述べている知事に対し、非正規で働く若者への支援の進め方について、また、若者の定着支援に向けた都の取り組みを問いました。

 知事は、次年度、若者応援企業に対する採用奨励金を都独自に新設し、国のハローワークと連携して非正規雇用対策に取組む、と答弁。また定着支援については、産業労働局長より、中小企業の入社3年以内の若者を対象としたプログラムを都のしごとセンターにおいて実施すること、定着支援に関する企業側の提案を募り経費助成を行なうこと、などの答弁がありました。

 2008年9月のリーマンショック以降、大学を卒業しても就職できないという厳しい就職環境に対応するため、都は、正社員としての就職を希望する若者に対して、派遣終了後の派遣先への職業紹介を予定した、紹介予定派遣制度を活用した事業を展開してきました。 

この制度により3年間で3,700人を超える若者が企業に派遣されており、大きな成果だと思うのですが、来年度予算案では、これらの事業を終了するとしています。今後の取り組みをどうするのか質問したところ、来年度は30代から40代を対象とする事業として再構築する考えを示しました。(つづく)