小金井の都市計画道路、緑の方針と矛盾 ~予算特別委員会の質疑より3

予算特別委員会でパネルを示しながら質問する 3/9

予算特別委員会でパネルを示しながら質問する 3/9

これから10年間の都市計画道路の整備方針・第四次事業化計画(案)が昨年公表され、計画検討路線28、見直し候補路線が9路線あげられましたが、この中には直ちに計画廃止すべきものもあります。

この方針案について都は、「『交通処理機能の確保』や『緊急輸送道路の拡充』など15の項目を設定し、区市町とともに検証を行」い、その結果、必要性が確認されなかった区間を「見直し候補路線」、必要性は確認したが線形や幅員など再検討が必要な路線を「計画検討路線」と位置づけた、と説明。

そして「方針策定後は速やかに関係自治体と検討を進め、必要に応じ都市計画の廃止や変更などの手続きを行う」といいます。

優先整備路線に選定された小金井3・4・1号線と3・4・11号線は、国分寺崖線を横切り、くじら山のある武蔵野公園を分断します。湧水を水源とする野川の自然やそれを活かした野川公園、武蔵野公園は、憩いの場として小金井市民だけでなく多くの都民に親しまれています。

そして、国分寺崖線には、連続した貴重な緑や湧水があり、東京都景観計画では景観基本軸としています。緑確保の総合的な方針でも崖線の緑の保全が示されています。

もちろん小金井市の基本構想にも崖線緑地の保全が明記され、同市都市計画マスタープランには「ハケの森の保全を勘案し、連雀通りを活用する、そのため路線変更などの可能性を検討する」とまで書かれています。

東西を走る道路としては、南に東八道路、国分寺崖線の上に沿って連雀通りがあるため、3・4・1号線は必ずしも必要ではありません。計画検討路線や見直し候補路線に入れるべきだったと考えます。

この路線の選定過程および選定理由について質問しましたが、都の答えは「地域間の連携強化や生活道路への通過交通の排除による安全性向上」「並行する道路の渋滞緩和、広域避難場所へのアクセス向上」などをあげています。

「両路線とも、市域を越えて広域的な道路ネットワークを形成する重要な路線」との言い分は納得できるものではありません。