小金井の道路2路線、知事は「立ち止まる」べきではないか ~10月議会の一般質問より⑤
武蔵野の緑豊かな国分寺崖線を通る小金井3・4・1号線と小金井3・4・11号線の優先整備2路線の計画について、市の環境方針と矛盾するなど大きな問題があることを今年3月の予算特別委員会で指摘しました(こちら
)。多くの小金井市民がこれらの道路建設に反対の声をあげています。
先の都知事選の期間中、市民団体がこの道路に関するアンケートを行った際、小池知事も候補者として、「知事に就任したら、実際に巡視し、小金井市、小金井市議会、地域住民のみなさまとも対話し、優先整備路線に位置付けることが不適切だと判断される場合には、必要に応じ、見直しを進めていきたい」と回答しています。
8月の定例記者会見でも、このアンケート回答にからめた質問に対し、知事は「いったん立ち止まって、これは本当にいいのかどうかということを判断する」と答え、また現地視察についても「できるだけ、あちこち行きたい」と発言しました。
知事には、地元の声を受けて、現地視察を行い、また市民の声を直接聞く機会をぜひ設けてほしいと考えます。知事の見解をたずねたところ、答弁は次のような残念なものでした。
「都市計画道路は、交通・物流機能の向上による経済の活性化のみならず、日々の生活を支えるとともに、災害時には救急救援活動を担う重要な都市基盤である。小金井市の2路線は、広域避難場所へのアクセス向上や生活道路への通過交通抑制による地域の安全性向上などに資する重要な路線である。
あわせて、環境に配慮することも重要であり、現地の地形状況や景観を踏まえた検討が必要。この道路整備にあたっては、さまざまな意見があることは承知しており、今後、道路の果たす役割や機能、そして環境にどう配慮するかについて、市民との意見交換の場を設け、一つひとつ丁寧に対応を行うよう指示したところである」。
そして現場視察については、「状況を踏まえて判断する」という、アンケート回答から大きく後退し従来の都の言説と全く変わらない答弁に終わりました。