「男女平等」関連施策にLGBTの視点を ~11月22日の文教委員会<生活文化局>事務事業質疑より②

東京・生活者ネットワーク主催「性の多様性はあたりまえ」で都政の報告 11/18 

東京・生活者ネットワーク主催「性の多様性はあたりまえ」で都政の報告 11/18

東京都の「男女平等参画のための東京都行動計画」と「配偶者暴力対策基本計画」における性的マイノリティーのとらえ方が弱く現実にそぐわない、という当事者からの声が多く寄せられています。

両計画ともちょうど改定時期となり、現在、東京都男女平等参画審議会において計画の基本的考え方について検討がされている最中ですが、改定にあたっては、「行動計画」「配偶者暴力対策基本計画」双方とも、性別違和や性的指向、性自認について取り上げるべきです。

LGBTの人権政策は、2020東京大会を意識して多様性を認める社会に向けてさまざまな動きがある現在、避けることのできない重要課題であり、そのための制度の整備も急がれています。

都は昨年の人権施策推進指針の改正を受けて、総務局を中心に啓発を行い、教育委員会も人権教育プログラムに取り入れるなどの取組みが進められ、東京ウィメンズプラザではLGBT当事者からの相談に対応もしています。

ウィメンズプラザの昨年の相談実績は、総数2万3千件のうちLGBTに関する相談が2件と少ない状況ですが、「よりそいホットライン」という全国規模の相談機関での、性的マイノリティー専門ラインに1年間にかかってきた相談件数は平均で約47万件もあるといいます。

全体の約4%に相当すると言い、悩みを抱えている人への対応は急務です。相談実績の少なさは、当事者がいないからではなく、当事者が言い出しやすい設定になっていないからだ、「LGBTの相談も受け付けている」という掲示がなければ相談する気にならない、と当事者自身が証言しているのです。

審議会では複数の委員より「性的マイノリティーを理由とした差別やいやがらせに対する取組み」「親密な関係にある同性間での暴力についての対応」が必要、との意見が出されたと言い、それが反映されることを期待しています。

なお、「性同一性障害」という言い方は今後、「性別違和」という言葉で表現するように変えていこうと専門家たちが主張しているところであり、2020年を控えた東京都が世界の中で後れを取らないよう、迅速な対応を求めました。