「盛り土なし」「地下水管理不調」それでも土壌は安全と言えるのか ~12月2日の豊洲市場特別委員会の質疑より
豊洲市場移転問題特別委員会が12月2日に開かれ質疑を行いました。
豊洲の汚染された土壌については、専門家会議の提案した「盛り土」「地下水管理」の対策を施すことで安全が確保されるはずでした。ところが、盛り土がないばかりか、管理システムが本格稼動しているのに地下水の水位は下がらず、現在、結局どちらもできていない状態です。
提案したときの専門家会議が、「地下空間にたまり水」という問題の発覚後に再び招集され、安全性について調査・検証が行われていますが、要綱には「地下ピットがある状態の確認と評価」及び「リスク管理上必要な対応策の検討」を行うことになっている、とあります。「やってしまったものは仕方ない」とばかりに現状を追認してしまっています。
そうであれば、今からでも「豊洲新市場整備方針」を見直し、改定がすべきではないのか質問しましたが、都は全くその必要性を感じていないような答弁でした。
地下ピットは、水たまり状態が改善されないだけでなく、モニタリング調査で環境基準以上のベンゼンとヒ素が検出され、地下水から基準値を超えるベンゼン、ヒ素、加えてここの空間とたまり水からも水銀が検出されています。
この事実を重く見るべきであり、追加対策として今からでも盛り土ができないか検討すべきと考えますが、都に見解を聞いたところ、「現実的でない」としてその余地は全くない考えを示しました。
生活者ネットワークは、安全確保ができないうちは豊洲への市場移転を承諾できないと考えます。