世田谷区に学ぶ 子どもの味方になるしくみを東京都にも

私の挑戦を応援してくださっている保坂展人さんは、ジャーナリストから国会議員となり今は世田谷区長ですが、「子ども」「若者」にかかわる(特に寄り添い型の)活動をしてきた人たちの中では知られた存在です。

私が初めてお会いしたのは30年以上前、ティーンエイジャーの不登校や問題行動、その背景にある学校制度の問題などについて語り合うイベントに参加したときで、講師が保坂さんでした。

それからも一貫して「子ども」の味方として大人社会と闘い続け、2011年に保坂さんが区長になってから世田谷区は子どもにやさしい自治体になりました。

その前からあった「世田谷区子ども条例」の下に子どもの人権擁護委員制度を設置し、子どもの相談救済システム「せたがやホッと子どもサポート」もできました。

前に聞いたところでは、寄せられた相談のうち最も多い主訴はいじめで、いじめている側からの相談もあったといいます。いじめられる側もいじめる側にとっても、第三者的な場から子どもに寄り添う大人の存在が必要です。

都議だったとき、都は学校外の機関などで子どもが相談できる体制を整備するべき、と議会で質問したのに対し消極的な回答しかしなかった東京都ですが、今年「東京都こども基本条例」ができたことはうれしいニュースです。

保坂さんが「世田谷区子ども条例」の中に生気を吹き込んで新たなしくみを盛り込んだように、東京都でも「子どもを応援しその存在を丸ごと受け止め、悩みや相談が解決するまで寄り添う味方」となるしくみをぜひつくりたい、と思います。