「つくる会」教科書は今年なぜ採択率が上がったのか

2011年9月3日 23時56分 | カテゴリー: 杉並と東京都の教育と教科書問題

沖縄への押しつけは杉並区の採択より罪が重い

西荻の公園で会派打ち合わせ
西荻の公園で会派打ち合わせ

中学の教科書採択は、おわってみれば、「新しい歴史教科書をつくる会」系列の育鵬社版・歴史と公民が全国の各地で選ばれていた——という結果になり、がく然としています。公立では歴史が約44,000冊以上、公民が48,000冊以上も使われる、すなわち「税金で買われる」ことになります。

このうち横浜市が27,000を占めるのは異常です。前回まで18地区で行われていた採択の制度を、全市共通の一括採択とするように変えてしまったため、149もの学校で同じ教科書が使われます。

横浜市といえば、前市長の中田宏氏は前杉並区長の山田宏氏と親しく、山田区政時代に杉並区主催のフォーラムなどでよくパネリストに招かれていました。ともに日本創新党の創立メンバーです。前市長が選任した教育委員が推したのが育鵬社だったそうです。

ついでにいえば、同じ神奈川県で育鵬社の歴史・公民が19校一括して採択された藤沢市の海老根市長も、山田・中田両氏と松下政経塾仲間でした。

しかし今年の衝撃は、沖縄の八重山地区で公民教科書として育鵬社が選ばれてしまったことでしょう。「危ない」という情報が伝わっていたとおりの結果でした。

沖縄という土地の歴史を思えば、ここにあんなものを押しつけることが政争の具でなくて何でしょうか。杉並区で採択されるよりもずっと罪が重いと思います。

私立校を合わせると、全国での「歴史」採択率は3.79%、「公民」は4.16%となり、前回の「扶桑社」がそれぞれ0.4%、0.2%だったのと比べると、その差は歴然です。なぜこんなことになったのか。暗たんたる思いです。