やっぱりいらない「2020年東京オリンピック」

招致議決を求める陳情の採択に反対です

善福寺公園の紅梅まだ3分咲き 3/3
善福寺公園の紅梅まだ3分咲き 3/3
東日本大震災後に行われた都知事選挙で「復興」をうたって4選を果たした石原知事が、「東京でオリンピックを開催することこそが復興の推進になる」として五輪招致をすすめています。

2月29日の総務財政委員会で、東京にオリンピックを招致するための決議を求める陳情について審査が行われました。

「生活者ネット・みどりの未来」は次のような意見を述べて陳情の不採択を主張しました。

2007年第3回定例会で、2016年五輪の東京招致を決議する議案において生活者ネット、みどりの未来、いずれも反対としました。

その理由は、大きくいってムダな公共施設建設を促進する、他の政策課題に比べて優先度が低い、すなわち税のムダ遣い、環境悪化につながる、そして東京で開催することの意味が認められない、という点です。今回もまた、同じことを申し上げなければなりません。

前回、都は招致活動にまい進し、広告代理店に支払った80億円を含め、合計150億円もの税金を浪費する結果となりました。当時すでに厳しい財政状況下にあって多くの都民の批判を受けました。今回、石原都知事は「東日本大震災からの復興」をメインテーマに挙げています。だとすれば、開催地を東北地方にする、それができるように東京がバックアップする、ということならまだ理解できます。

1964年の東京五輪が、「国外に対して戦後の復興を示す意味があった」という評価を否定するものではありませんが、50年たっても同じ発想で国家的行事を敢行しようとすることには無理があります。莫大な公金を投入した大規模なイベントを諸外国に誇示する、そこに向かって国民を動員する、という発想自体が、もはや国民の支持を得られるものではありません。

したがって、この陳情については不採択とすべきと考えます。