05年に発達障害者支援法が施行され、自閉症やアスペルガー症候群、高機能自閉症、注意欠陥多動性障がい(ADHD)、学習障がい(LD)・・・などの発達障がい者に対する支援が義務付けられたことに伴い、都道府県が設置したもの。
運営している「嬉泉(きせん)」という社会福祉法人は、もともと40年以上前から、子どもから成人までの自閉症の人たちのための施設として支援の取組みをしてきた実績があり、それがあって都のセンターとしての事業を受託したということです。
「発達障がい」は、07年から始まった特別支援教育が、その存在を世の中に知らしめることになったと思います。特別支援教育では発達障がい児も普通学級に通うことになるので、障がいの特徴が一人ひとり異なるうえ対応の方法がよく知られていない、まして外見上は障がいが見えない、「さあどうする!?」というので普及・啓発が進みました。
3歳くらいで障がいが表われることが多いので、早期発見の必要が言われ、相談や療育、特別支援教育など子どもを対象とする取組みが進んできました。でも、主任支援員の石橋さんのお話を聴いて私自身気がつきました—‐。
石橋さんはおっしゃいます。「発達障がいというと、みなさん子どもに目を向けてくださるのはいいんですが、成人のほうがもっと大変なんです」。そう、人生は18歳以上の方がずっと長いのに、その問題が見落とされてしまってる!
地域でくらす、就労、日常生活・・・そのすべてを支え応援して「いっしょに」生活できる地域にしていくには・・・何しろ支援センターが東京都にここ1所しかない、というのも情けない現実です。
写真 都市農業研究会のメンバーから、区内の畑でとれた野菜が届く 6/10