【2025都政に挑戦】② 命と暮らしのためのジェンダー主流化を

 学校教育についての学習会で  左は杉並区議会議員そね文子

ジェンダー主流化というのは、行政のあらゆる分野で施策のすべてをジェンダーの視点で見直し社会的文化的な性差のない、平等なものに変えていこう、という提案です。日本の社会はあまりにも成人男性を中心に制度や施策がつくられてきました。制度をつくる人、決める人だけでなく制度の設計そのものが男性を基準に考えられてきました。

たとえば防災対策。災害時の避難所で女性への配慮がなさすぎたことを反省し「防災施策に女性の視点を」と今さかんに言われるようになりましたが、15年前には生理用品の備えがないか、あっても人目につく場所に無神経に置かれることに疑問が持たれませんでした。

今はさりげなく取りやすいよう工夫がされ、そのような配慮は一人ひとりの個人へと視点が広がり、トイレ状況の改善もふくめて避難所の住環境はずいぶん改善されてきました。ジェンダーの視点を持つと行動が変わるし取り組みも変わること必至なのです。

トイレと言えば、最近の新聞記事でトイレの男女格差問題が取り上げられました。女性トイレだけ行列ができるのはなぜかと思い調べたところ、700カ所中9割以上が男性用>女性用という便器数の男女格差が明らかになった、という内容です。

私は東京都議のときにこの問題を取り上げ(https://komatsu.seikatsusha.me/blog/2014/03/28/5166/)、あれから10年経ってトイレで並ばずにすむシネコンなど「変わった!」と感じることがないわけではありませんが、まだまだです。消費者ニーズに敏感なはずの商業施設でさえ未だにそんな状況なのは、まったく理解できません。社会を構成する半分は女性なのに。

この状況を変えるには、ジェンダー視点で積極的に提案できる人を議会に送り込まなければなりません。