1952年の学習指導要領

3.10教育を考える集会でふたりの作家が紹介

教育基本法「改正」の動きが活発化しています。政府与党である自民・公明があとほんの数項目で一致点を見出しさえすれば、それでもう本当にゴーサイン、ということになりそうです。「改正」がそこまで来ています。

10日に「憲法・教育基本法の破壊を許さない! 3.10市民集会」が行われたのは、こういう時期であるのと、東京大空襲から61年目にあたる日だから、という二重の意味があっての企画だったのだと思います。教育問題や平和運動に関わる市民グループ10数団体の共催です。

『11の約束』という、教育基本法の絵本版を昨年制作されたふたり、『世界がもし100人の村だったら』の著者、池田香代子さんと『戦争のつくり方』の伊藤美好さんの対談の中で、びっくりするような話がありました。初期の学習指導要領の文面が紹介され、それがあまりにもすてきだったのです。

ネット検索で引き出せたので、その部分を引用します。「小学校学習指導要領 理科編(試案) 昭和27年(1952)改訂版 まえがき」からです。
 
 学習指導要領の本質として,この本は教師にこうしなければならないことを命令したものではない。指導の効果をあげる最良の道は,相手であるこどもにいつも接している受持ちの教師が最もよく知っているはずである。その道を見いだす場合の助け手として,この本が役にたてばよいのである。
 この本に記したこどもは,きわめて慨括的にとらえたこどもにすぎない。このとおりのこどもを頭の中に描いて,目の前にいる生きたこどもにおっかぶせてしまうような錯覚を起さないでほしい。この本の中のこどもは,どこまでも,あなたの目の前の,学習を始めようとするこどもを見るときの参考にすぎない。

強制をいましめて現場を尊重し、子どものあるがままを受け入れようとする謙虚さがここにはあります。「むかしを見直せと言うなら、ここにこそ戻るべきなのでは」と言った池田さんと三好さんの言葉、その通り!と思ったのは私だけではなく、350人の参加者全員がそうだったに違いありません。