子どもの安全守る取り組み マップづくり

予算特別委員会の議論から②

子どもの安全を守る取りくみとして、区は06年度に学校安全マニュアルの全面改訂を予定するなど力を入れています。これまでに全校に刺股(さすまた:暴漢が乱入したときなどに動きを抑える防犯用具)を備え防犯カメラ、警備員を設置し、この4月から全校舎がオートロック化されました。

これらの防犯対策が「地域に開かれた学校づくり」に逆行することにならないよう、配慮が必要です。
帰り道や放課後の対策としては、警視庁OBの職員が加わっての安全パトロール隊による巡回活動が行われていますが、区民による安全見守り組織「子ども安全ボランティア」も立ち上がりました。まだ地域ごとの差がありますが、区内全域に広がっていくと思われます。

地域の力が発揮されるのは心強いことです。でも、子ども自身が自分の安全を守る力、危険を回避できる力をつけられるようなサポートやしくみづくり・まちづくりが行政には求められると思います。その意味で、子どもと大人が一緒に参加する安全マップづくりの取り組みが注目されます。

杉並では全校でマップが作られているということですが、作りっぱなしにしないで、どの子も一度はマップをたどりながら地域の安全や危険な場所を確認するようなフィールドワークが必要です。
また、時に応じて再点検しないと昼と夜では状況が変わるし、住宅地でも家の建て替えが起こるなど、まちの様子はよく変化します。マップをたどってまちを歩く、時々チェックする取りくみが親も一緒にできれば、なお効果的です。

マップを子どもに安全なまちづくりに生かすことも重要です。夜暗い場所に街路灯を設置するとか、建物を建てるときに死角を作らないように工夫するとか、事業者の協力を求めることも出てくると思われ、所管との連携を求めました。
さらに、学校希望制により区域外の学校に行っている子どもの安全対策も欠かすわけにいきません。その点を区に確認しました。