市民と議員の条例づくり交流会議 in お台場

わかりやすい言葉がいい 栗山町議会基本条例

新交通システム「ゆりかもめ」に運ばれて、新未来都市のようなお台場で7月29・30日の2日間、集中会議に参加しました。四日市、津(三重県議会)への行政視察につづいて「議会改革」の政策議論を深めるための研修です。

1日目に議論が集中したのは、北海道栗山町で先ごろ議員提出議案として提案、議決され施行された議会基本条例についてです。栗山町は人口14,500人の小さな自治体で、メロンの産地として名高い、というより財政破綻により再建団体になることで最近知られた夕張市の隣に位置しています。

栗山町議会議長、橋場利勝さんによる条例づくりの報告は、町民との関係性を大事に、民意の形成を固めていったプロセスを語り、町民に責務を果たそうとする姿勢が民主主義はこうでなきゃ、と思わせ深い印象を残しました。

条例の文章が名文です。たとえば前文はこんなふう。

「議会は、その持てる権能を十分に駆使して、自治体事務の立案、決定、執行、評価における論点、争点を広く町民に明らかにする責務を有している。自由かっ達な討議をとおして、これら論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命である。」

言葉が平易でわかりやすく、分権と自治を前進させようとする気概にあふれ希望に満ちている——と言ったらほめすぎでしょうか。

情報を徹底的に公開する、住民との協働、議員同士の自由討議、町民との意見交換の場として一般会議を議会主催で設置する、などを定めたこの条例は5月に施行されたばかりで、これからどのように栗山町の人たちに使われ町に根付いていくのか、注目されます。