それでなくとも経済・流通の封鎖が続いて、食糧不足が深刻化しつつあったガザ地区への爆撃は、人びとの生活を根こそぎ崩壊させる行為です。
ガザ地区をいま支配しているハマス、米国のいうテロ組織「ハマス」とイスラエルとの関係悪化は「悪いのはどちらか」と一概に言えないでしょうが、このままいけば戦火がさらに拡大するのは必至です。イラク戦争を見てきて、そうだから。
そしてこういうとき、罪のない人びとが犠牲になるのが常です。人が起こしたことは人が収めなければならないとしたら、こういうときは、より大きな国がとにかく「先に手を引く」べきではないか。それが人の英知というものではないでしょうか。
イスラエルは大国ではありませんが米国にバックアップされていることからしても、「国ですらない」パレスチナと比較すればどちらが大きいかは明らかです。
この事態について米国はイスラエルを容認するようなコメントを出しましたが、日本がそれに追随するようなことだけは言わないでほしい。
バラク・オバマが大統領になれば、米国の中東外交は対話路線でいくことになるからきっと平和に向かって少しずつ進んでいくだろうと期待していたのですが・・・それが容易なことではないと思い知らされます。
来るべき年が、戦火による無垢の死がひとつもない年でありますように、少なくとも、そのことに向かって人が知と力を尽くした、と言い切れる一年でありますように、と願わずにいられません。