河野栄次さんから久しぶりに頭をガツンと

活動の根っこがここに

前生活クラブ連合会理事長の河野栄次さんには、私を含めてどれほど多くの人が「共同購入運動」をとおして「自主運営・自主管理」に始まる「自治」の本質について学ばせられたことか。生活クラブ運動の洗礼を受けた人はそれを「民主主義の学校」と呼びますが、河野さんの影響を受けていない人はほとんどいないと思います。

生活クラブ運動グループの新年交流集会で久しぶりに河野さんから頭をガツンとやられ、また元気の素ももらいました。

かつてさんざん叩き込まれたこと、「生活クラブとは何か」の問いに対する答え「生活に必要な材をつくり続ける道具」。改めて、安全なモノがすでにあるのではない、生み出し、生産を継続させるのは「自治」によってしかできない、と最初に気づいたときの驚きを思い出させられます。

また、生産者との信頼関係と情報開示にもとづく生産原価保障方式、自主運営・自主管理。この言葉も身体に浸みこんでいます。生活に必要なモノを納得のいくようにつくること、それを単発ではなく継続して生産者につくってもらうようにすること、それも「自治」によらなければ不可能、と発見したときの記憶もよみがえってきました。

そしてそれが私にとっての現在に至る活動のルーツ。ああやっぱりここにあった、と再確認した思いです。

河野さんは生活者ネットのことは、「生活に必要な機能・社会制度をつくり変える運動」また「政治主体として市民が登場する道具」だといい、生活クラブの延長上にあることがほかの参加者にもよくわかってもらえたと思います。

生活の豊かさとは何かが問われる時代、「人々が人間らしく生きることができる社会をつくるため」につくられた「生活クラブ」の、その運動の延長にある「生活者ネットワーク」への評価を下げないようにがんばらないと、と自分自身に言い聞かせています。

写真 新年交流集会で杉並ネットの活動報告をする、政策委員 坪井まり