首相の国連スピーチ「温暖化ガス25%削減」に拍手

新政権の「わくわく」と「はらはら」

鳩山新政権が誕生してからというもの毎日が「わくわく」と「はらはら」。政治が面白くなって目が離せません。

あの、上から人を見下したような物言いの前首相の顔を見なくてよくなったことがありがたいし、大臣が自分の言葉でしゃべるのが新鮮。「核密約の調査」「生活保護の母子加算復活」「後期高齢者医療制度、障害者自立支援法は廃止」「ダム建設中止」…などマニフェスト通りに明言してくれて。

ニューヨーク国連での「温室効果ガス90年比で25%削減」スピーチには心から拍手です。よく言ってくれました。そうです。大事なことは口に出して言っちゃうことです。そうすればやらざるを得なくなるんだから。

現に、財界産業界などがいろいろ言うだろうなあと思っていた矢先、経済産業大臣が具体化のため動き出したようです。次は環境大臣でしょうか。ぜひとも、迷わずためらわずに政策実現に向かっていってほしい。

以上は「わくわく」。八ッ場ダム建設中止を実現すべく現地を訪れて地元住民から面会ボイコットを受けた前原国交大臣については「はらはら」。

八ッ場ダム関連情報のメディアの取り上げ方にも問題ありです。政権を取った民主党が地元の「ダムは必要」とする意向を押さえつけて強権を発動しようとしているかのような報道の仕方は問題の本質を伝えていないと思います。

八ッ場ダムは「利水・治水のために必要、すでに7割できている、ここで建設をやめたほうが高くつく、当該地の住民はほとんど代替地に移転済み」、だから建設すべき、という従来の国交省の論理をそのまま「事実」として報道することがどういうことか。

この問題に長いこと取り組んできている市民団体のウェブサイトを見ると、それはもうほとんど犯罪といえるのでは、と思います。

現地の首長たちを前に「政策の変更…率直にお詫び申し上げます」と深々と頭を下げた大臣の姿を見て、心底応援したくなりました。