「外環ウォーク」照姫の池はほの暗かった

石神井公園から青梅街道まで予定地をあるく

三宝寺池のほとり 「外環より大事なものがある」ののぼりがはためく
三宝寺池のほとり 「外環より大事なものがある」ののぼりがはためく
外環問題をとおして区境、市境を越えてつながった市民が開催する「外環ウォーク」。10月の杉並編の次に実施された調布編には不参加でしたが11月9日、練馬・関町編に練馬区議の菊地靖枝さんと参加しました。

石神井公園から青梅街道までを南下する約1.5kmのコースです。

外環をめぐっては、10月以降、都議会の外環促進議連が「GO」、私たち自治体議員連が「STOP」の要請をした(こちら)後、狛江以外の沿線自治体首長が連名で「GO」、都知事も「GO」の発言をし…、とまるで推進・反対双方からのアプローチ合戦のようです。

しかもこの間、「国幹会議を廃止」「外環建設予算9割を凍結」と国交大臣が発表し、いっぽう定例の「東京都道路整備事業推進大会(道路大会)」は国交省職員の欠席するなか、5日に開かれて「GO」の決議がされました。

「道路大会」中止の連絡を心待ちにしていた小平市議の苗村洋子さんの期待は裏切られてしまいました(こちら)が、こんなときこそ「外環よりも大事なものがある」とつながる市民の活動には大きな意味があります。

計画地域を実際に歩いてみると、40mという道幅が実感できるし、このコースにある上石神井駅周辺まちづくり上の、狭いうえに踏切が交通をせき止めている課題もよくわかります。ただそれは、外環を造ることではなく西武線の高架化と道路の拡幅、電線の地中化によって解決したほうがよほど効果的だし環境のためになるとあらためて感じます。

石神井公園の三宝寺池の近くにはその昔、平安から室町時代にかけて栄えた豊島氏のお城があったが、文明の時代に大田道灌に攻め入られて殿さまもその娘の照姫さまも池に入水した。今も城址が残る—という物語を興味深く聞きました。

この公園は杉並の善福寺公園の明るさとはまた違った、ほの暗いようなうっそうとした森の魅力があります。天候がたまたま薄曇りだったから、というだけではなく、500年前に姫さまが沈んだ池の伝説がかもしだす雰囲気のように私には思えました。