用紙の順番違いも大量無効票を生んだ誘因では 

決算特別委員会で出てきた新事実

9月24日総務財政委員会で
9月24日総務財政委員会で
9月29日より区議会では2009年度決算審査のための特別委員会が開催されています。30日の他の議員の質疑で、「参院選の東京選挙区と比例区の用紙を取り違えて渡していた投票所があった」と指摘されました。しかも比例区の説明をするのに「政党名を書いてください」と言ったといいます。

事実とすれば重大なミスです。用紙取り違えのうえ、さらに本来「政党名または個人名」と言うべきところを「政党名(だけ)」と指示したとすれば、有権者に誤った情報を伝えたことになります。2重のミスであり、見過ごすことはできません。

翌日、10月1日にこの点を質問しました。

果たして「用紙と説明は合っていた」、すなわち「都選挙区の用紙とその説明」「比例選挙区の用紙とその説明」は「合っていた」のが事実でした。

ただし、本来のマニュアルでは「都選挙区→比例」の順番で進むべきところ、一部の投票所では「比例→都」の順番で用紙が渡されていたことがわかりました。「政党名を書いて」の指示がされていた可能性も否定できません。

事前に配布された広報紙でも、当日の投票所で掲示された説明でも「都→比例」でしたから、「比例」の用紙を先に渡されたら「あれ?」と思って混乱した人がきっといるはずです。早朝のうちに順番違いを指摘されすぐに正したとのことでしたが、2か所の投票所で起きていました。

比例の用紙を渡すときに「政党名を」と言っていたのは、杉並だけでなく全国の投票所で起きていたのだろうと思います。でもトリプル選挙だった杉並区では、係員は「比例≠政党名」と正しく理解していても、長蛇の列を早くさばくために「政党名または個人名」と言うべきところを省略して「政党名を」とだけ言っていた可能性大です。

比例区の候補者が「個人名を書いて」とあれほど訴えていたのに、係員のひとことがミスリードし個人名を書く機会が奪われたとしたらどうでしょう・・・。

とにかく、無効票を誘発した可能性のある要素を失敗、ミスをふくめて洗いざらい出しつくし総括すること。それを区民や議会にも報告し、選管は責任を認めて区民に謝罪することを再度求めました。これに対し選管の答弁は先日の総務財政委員会のとき(こちら)と同じ内容——。ただ、議会閉会後の内部議論に含みをもたせました。