9.11デモ「不当逮捕」の瞬間を動画でみる

議会ではライブ動画配信に「待った」

「2001.9.11」と「2011.3.11」。まるで神様が設定した何かの暗号のように、この数字の並びは似ています。

「同時多発テロ」から10年、また「東日本大震災」からちょうど6か月目にあたる2011年9月11日。行き過ぎた経済至上主義が人びとの憎悪を生んだ結果としての9.11と、自然が牙をむき制御不能なモンスターが暴走した3.11。

その日を境に世界が変わった。だれもが大きな喪失感を抱えた。自分のくらしを見つめ直した。ふつうの生活の大切さに気づかされた。政治を大きく転換させた、必ず乗り越えるべき、立ち戻るべきところ。

そういう日だから、この日に「平和」や「原発」を考えるデモをするというのは自然なことだし、いいアイデアだと思うのです。事実、新宿では大規模なデモが実施され数千人が参加しました。ところがその中の12人が逮捕されてしまいました。

公務執行妨害や都公安条例違反の疑いとのことですが、「不当逮捕」だという話を聞きました。実際、You Tubeにはその瞬間のようすを録画した何人もの動画が投稿されていて、それらをみると「不当」という抗議は当然と思えます。

もしほんとうに不当だとしたら。日本の民主主義はどうなってしまうのでしょう。

ところでYou Tubeといえば、杉並区議会を動画録画し同時配信した傍聴人が現れました。もちろん録画の撮影許可ずみでしたが、初めてのケースで「問題あり」とされ、9月16日、急きょ議会運営委員会理事会が開かれました。

たまたま「ネット・みどり」の関係者だったため、「ネみ」が組織的に、議会人の間の信頼を裏切る行為におよんだ、と誤解を受けてしまったようで、私は理事会の場で、組織的に行ったのではないこと、当人に悪意はないこと、人の表現行為は規制されるべきものではないこと、などを話しました。

しかし話し合いのすえ、個人による動画撮影の同時配信は当分自粛していただくことになりました。悪用しようとすればできるツールなので扱いにはルールが必要、というのはわかるのですが、動画は「悪意があるだろう」という先入観をもって観ると際限なく悪意に見えてしまうものだ、ということも学びました。