沖縄から安保を考え「基地はいらない」と改めて思う
7月29日、沖縄視察の2日目。キャンプ・シュワブのゲート前座り込み早朝行動から始まったこの日は、辺野古沖の新基地建設埋め立て計画エリアを船で巡回視察し、午後は既存の基地の現状を見て回りました。
まず普天間基地のある宜野湾市の元市長、伊波洋一氏を訪問し、「普天間から安保(戦争)法制を見る」というテーマでレクチャーを受けました。
1945年沖縄戦は、敗戦色がすでに濃厚だった3月から6月にかけて企まれた無謀としか言いようのない戦いで、20万人もの戦死者を出し、市内には戦跡がそこかしこに残っています。そのような場にも案内していただきました。
市内の嘉数(かかず)高台展望台は、伊波市長の時代にその周辺が公園として整備されたそうです。市内中央に位置する普天間基地が一望できます。ここが「航空法に基づく飛行場ではない」ということを氏の話から知りました。
航空機安全基準が適用されないままに世界一危険な運用が行われている。しかもオスプレイが24機も強行配備され、小学校のすぐ横で危険な飛行訓練が行われている――。
他方、嘉手納飛行場は極東最大の基地です。町の面積の8割におよぶ広大な敷地を基地が占め、長大な滑走路から軍用機が轟音を立てひっきりなしに飛び立ちます。そこに住む人の意思を無視し、くらしを踏みにじって。
8月4日、政府は安保法案の議論をめぐって支持率が低下する状況下で批判回避をねらってか、辺野古工事の一時中断を発表しました。県側と協議するのだという。
しかし沖縄の民意が基地を望まないことは、「オール沖縄」で選挙を制した翁長知事だけでなく、名護市長選や同市議選、さらには統一地方選の結果を見ても明白です。軍用機の飛来や軍事施設のないくらしこそが県民の悲願なのです。基地はいらない、と改めて思います。