2015年第4回定例会一般質問より4 ~電力自由化は再エネ推進のチャンス
都環境審議会が策定中の環境基本計画で、エネルギー消費量を2000年比で2030年までに38%程度削減する新たな目標をかかげ、再生可能エネルギーの導入拡大が示唆されました。
都民の多くは、電力の大消費地である東京が、電力供給の多くを都外の電源、特に原発に依存してきたことを、福島第一原発の事故によって改めて認識しています。原発に頼らず、気候変動対策にも資する再生可能エネルギーの導入を拡大していくことが重要です。
また、2016年4月から電力の小売全面自由化が始まります。すべての家庭や事業所で自由に電力会社や料金メニューを選択できるようになることは、エネルギーシフト推進のチャンスです。消費者が環境性に配慮した電源を選択できるよう、都は国に対して電源構成や環境負荷の表示を求めるべきです。
来年1月からは電気事業者の変更申し込みの事前受付ができるようになるため、事業者による消費者への勧誘が本格化していくと思われます。「何か契約をしないと電気が止まる」「電気不足や停電しやすくなる」と誤解している人もいるようです。
「集合住宅の管理会社から系列会社への契約変更の案内が届いたが、どうしよう」などの声も寄せられています。事業者間競争の激化とともに、今後は、契約に関するトラブルの発生が懸念されます。環境行政だけでなく、消費生活行政の視点からも電力の小売全面自由化に向けた取組が必要であることを指摘し、対策を求めました。