安全・安心の保育整備は自治体の重要な役割 ~6月2日都議会の一般質問より③
都内の自治体は、「待機児童ゼロ」に向けて対策を講じてきましたが、4月の時点では、ほとんどの自治体が解消できていません。杉並区でも緊急事態宣言を掲げて取り組んだが来年2018年4月の待機児数が29名となり「ゼロ」達成はできなかった、と田中良区長が公表しました。保育関連費用も膨らんでいます。
良質な保育が提供されることは、子どもの育つ権利の保障であり、また社会にとっては次世代の健やかな育成の核心部分です。
そして、子どもが安全で健やかに育つための環境整備も重要です。保育施設で生死にかかわる重大事故が起きた事例もあり、都は、認可外保育施設の立ち入り調査を実施していますが、改善を指摘されても実行しない施設も多いと聞きます。
子どもの命を守るために、都は、区市町村と連携して認可外保育施設を調査し、改善を求める取り組みを進める必要があります。見解をたずねたところ、次のような答弁でした。
「都は、児童福祉法等に基づき、認可外保育施設に対して指導監督を実施している。基準に適合しない場合は、文書による改善指導を繰り返し行い、改善されない場合には、改善勧告、施設閉鎖命令等を行っている。
また、認可外保育施設の保育サービスの質の向上を図り、児童の安全と保護者の安心を確保するため、本年(2017年)3月から巡回指導チームが施設に立ち入り、指導を行っており、すべての施設に対し年1回実施する。
立ち入り調査や巡回指導には区市町村が立ち合うほか、指導内容も共有しており、今後とも、区市町村と連携しながら認可外保育施設に対する指導監督を実施していく。」
保育の安全・安心を保障することは自治体の重要な役割です。都議会最終日の討論では、今後、都立高校や地元の小中学校の敷地の活用や、保育士の人材確保などの支援を進め、保育の質も高めていくことを都議会生活者ネットワークとして要望しました。