子どもを応援する都政に

コロナ禍は子どもの生活にも大変な影響を与えています。去年の子どもの自殺者数はほぼ500人、過去最高となりました。児童相談所が対応する虐待件数も増加しています。

去年、突然一斉休校となり、いきなり学びの機会が奪われてしまいました。子どもにとって大事な体験の機会となる学校行事や楽しい宿泊学習などもほとんど中止されました。オンライン学習ができる学校とそうでない学校で、学びの質や進み方にも大きな差が生じています。

学校の一斉休校は、経済的に困窮した家庭の子どもにとっては、給食が食べられない、ということにもなり、友だちとの交流の機会も奪われました。

しかし、子どもに対して、こうしたことに対する大人からの説明はなかったのではないでしょうか。私は、子どもの身に降りかかったことについて、おとなの判断で行なったのなら、説明責任を果たすべきなのではないか、と考えます。子どもにも事実を知る権利があり、大人は説明を尽くす義務があります。

子どもを取り巻く問題として指摘される、学校でのいじめ、不登校などは、学校の中だけで解決できるものではなく、福祉的なアプローチが必要とされるのはもはや常識です。また、貧困や家庭内の虐待の問題は福祉部門の担当者だけでは解決できる問題でなく、教育部門と連携して取り組む必要があります。いま社会問題となっている、子どもが家族のケアを担うヤングケアラーへの支援も同様です。

ところが、行政のしくみの中で、特に東京都においては、福祉と教育との間に高い塀が立てられていると、都議会議員をしていたときから感じてきました。これを突破するには、子どもの権利を保障する包括的なしくみが必要だと考えてきました。生活者ネットワークは30年近く、東京都に子どもの権利に関する条例を求めてきました。そして、今年都議会で「東京都こども基本条例」が制定され、「子どもの権利条約の精神にのっとり」と明記されました。

この条例に「こどもは社会の一員でもあり、あらゆる場面において権利の主体として尊重される必要がある」と冒頭に記載されているのは重要だと考えます。子どもは「守られる・保護される」べき存在であるのは確かですが、子ども自身が「発信する・社会に参加する」主体である、と大人社会が公的に認めることは大きな意味があります。

この先は、このしくみを使って、都政の施策の中に具体的に落とし込んでいく必要があります。とくに、子どもが困難や辛いことがあったときに自ら相談することができ、問題が解決するまで寄り添いながら救済にあたるしくみがどうしても必要です。

子どもを社会の一員として認め、その参加や意見表明の権利を保障し、子どもからの提案を形にするために予算化することまで、都議会でなんとしても実現したいと思います。