ウクライナ侵攻と3.11 ~「核の平和利用」なんてうそだ~

2月24日、ロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻を行ってから、世界は一変してしまいました。11年目の3.11をこんな気持ちで迎えることになろうとは思いませんでした。爆撃や避難民の映像はつらすぎて正視できず、一刻も早く戦闘が終わるのを、息づまるように祈るしかありません。

何よりこれまでの戦争と大きく違うのは、侵略当初からロシア側が核の脅威をちらつかせていることです。プーチン大統領が核の使用をほのめかしたことで、この機とばかりに安倍元首相が「核共有」などと言い出し、これを追認するような言葉が他党の中心人物からも聞かれることに愕然とします。

時代は「核なき世界」に向かっていると思っていたのに現実は逆だった。オバマ大統領の歴史的演説で世界の向かう先が見えたと思ったのに。

さらにプーチン大統領は稼働中の原発を攻撃、制圧するだけでは飽き足らず、なぜか今は稼働していないチェルノブイリ原発も掌握しましたが、それが何を意味するのか。核物質を放出可能な施設をコントロール下に置くことで「人質を取った」のだとしか私には思えません。

政治のトップの思惑ひとつで、生活に必要なエネルギーを供給する発電所が巨大な武器になり得るのだということ。原発はひとつ間違えば凶器になるのだということです。3.11のときのような大地震がなくても。

「核の平和「利用」なんてうそであることがはっきりしました。詭弁です。今すぐにでも原発を全部廃止したいと、強く強く思います。