みんなの健康と福祉– category –
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『アムール(愛)』というタイトルの高齢者介護映画
岩波新書の天野正子著『〈老いがい〉の時代』は、映画を通して「老い」を考え、目からウロコの示唆に富む論点がちりばめられ、興味深く読みました。M.ハネケ監督の『愛、アムール』もまた「老い」の一面を描き、「介護」の現実をつきつけた映画として特筆... -
「病院内学級」 入院中の子どもの学習の機会~11/20文教委員会の質疑より②
東京都は、病院で闘病生活をしている子どものための学級を設置しています。「肢体不自由特別支援学校の分教室」という位置づけです。 先日、国立がん研究センター中央病院の中に開設されている、都立墨東特別支援学校の「いるか分教室」の学習発表... -
カウンセラーを必要としている先生たち~文教委員会の質疑より①
東京都のスクールカウンセラー(SC)活用事業は、いじめや暴力行為など、児童・生徒の問題行動等の未然防止や解決に資することを主たる目的としておもに臨床心理士があてられ、配置拡大が進められています。しかしSCを必要としているのは子どもより教師のほ... -
大人社会の偏見がホームレスを襲う~決算特別委員会の質疑より⑫
路上や公園で野宿している人、「ホームレス」が突然、見知らぬ何者かに襲撃される――。1995年以降、都内に限っても10人の人が襲撃によって亡くなりました。 ホームレス支援をしている市民団体の調査によれば、都内約350人の野宿者のうち、4割は襲撃を受... -
「見えないホームレス」にも総合的な支援を~決算特別委員会の質疑より⑪
いわゆるホームレスに対し東京都は、健康で安定した生活と自立を支援するため、2000年度から特別区と協定を締結して共同事業を実施しています。 23区を5つのブロックに分け、当初は、おもに心身の健康回復のための「緊急一時保護センター」と、就... -
天野正子著『〈老いがい〉の時代』、政治的につくられた「老い」のイメージを疑う
高齢のかたと話していると、個性的な一人ひとりの個別的な問題を「高齢者問題」と丸めてとらえることは違うのでは、という思いが募ってきます。そのことを、ジェンダー問題の専門家で社会学者の天野正子さんも新著でくり返し述べています。 『<老いが... -
市民ネットワーク全国交流バスツアー 千葉の福祉力に励まされた
生活者ネットワークと共通の理念のもとに活動するローカルパーティー(地域政党)は、東京のほかに北海道から九州まで、全国で現在9団体あり、全国市民政治ネットワークとして情報交換や活動の協力・共有を行っています。 2年に1回開催する交流集会が今年... -
券売機の障がい者割引ボタンと「おもてなしトイレ」~都議会一般質問より②
今年、日本は障がい者権利条約を批准し、障がい者のさらなる社会参加が期待されています。 ところが、夫が車いす生活になった女性から、電車の券売機について抗議の訴えがありました。 障がい者が介護者同伴で公共交通を利用する場合、券売機の子... -
子宮頸がんワクチン副反応はもはや薬害問題だ
人を健康にするためにこそあるべき薬が、巨額のビジネスマネーを動かす「金の卵」として、女の子たちの健康をふみにじり、家族も巻き込んで苦しみを背負わせる原因となっています。子宮頸がんワクチンの副反応問題は、いまや薬害問題である、といわなけれ... -
なぜ防げないか子どものネグレクト死 大阪事件と厚木事件
神奈川県厚木市で男の子の白骨死体が見つかった事件の衝撃は、2010年に大阪で母親が幼い姉弟の2児を放置し餓死させてしまった事件を思い出させます。いずれも親の養育放棄が子どもを殺してしまった、2つの事件はよく似ています。 9年ものあいだ放置された...