虐待を見逃さないネットワークの取り組みの強化を

2010年3月24日 09時00分 | カテゴリー: 子どもと人権

予算特別委員会の質疑より③


乳幼児の虐待事件が相次いで報道されています。奈良で5歳の男の子が両親の虐待により餓死したケースでは、生後9か月以降、幼児健診に連れて来ていなかったという報道でした。

検診に来なくても保健師が訪ねて行って会えていれば救えたかもしれません。杉並区では新生児訪問事業を拡大し、第2子以降の子どもにも全員、訪問しているとのこと。この事業の概要について質問しました。

対象は年間約4,000人、36〜37人の保健師や助産師、看護師などの訪問指導員が保健センターの管轄エリアに対応して活動し、96%には会えている、とのことでした。しかし4%の約160人には会えていないということです。会うための努力を惜しんではなりません。

江戸川区の小学1年生の事件では、歯医者が虐待を見つけていました。ただその後の家庭支援センターの対応が適切でなかったのですが、学校や幼稚園の教員や保育士は当然として、医療関係者などを対象に虐待を発見するための研修が必要なのではないか。

「現在していない」とのことですが、少なくとも医師会などに十分な情報提供をして、医療従事者の感度を磨くことを区は促してほしいと思います。

事件の後になって近所の人が「そういえばよく泣き声が聞こえていた」などといいます。もし児童相談所に連絡していたら救えたのに。虐待防止法では、虐待の通報は義務になったはず。匿名でもよいはずです。

通報が奨励される社会は危ういものがあると思いますが、優先すべきは子どもの命。見て見ぬふりはやめよう、通報して間違いだとしても非難されない、というメッセージが必要ではないでしょうか。

今回の事件は家庭内の不和や貧困がバックにあったようですが、虐待の多くはごく普通の、実の母親がしているのが事実。自殺が必ず救える命であるように、虐待も必ず止められる、という地域づくりと庁内体制が必要です。そのためのネットワークをつくったと聞きました。虐待についてもネットワークでの取り組み強化を要望しました。