高齢化率33%のまち「岡山県新見市」の電子投票に学ぶ

2010年10月28日 08時33分 | カテゴリー: 自治と議会とまちづくり

総務財政員会の視察報告①

デスク上の黒い箱の表面をタッチして投票する
デスク上の黒い箱の表面をタッチして投票する
10月25日より27日まで2泊3日の行政視察に行ってきました。その報告です。

1日目は岡山県新見市。県庁所在地の岡山から特急で1時間ほど西北に上った、人口34,000人の「全国初の電子投票のまち」です。今回の総務財政委員会の調査目的のひとつがこれ、「電子投票」です。

最初私は、電子投票とは「自宅のパソコンでできる投票」とばかり思い込んでいましたがまったく違い、「タッチパネル式」のことでした。銀行のATM方式。

「日本一」の好きな市長の意向だそうですが、条例を制定し2002年より実施しています。ただし国選は法が未整備なので地方選挙のみ。実際にやってみると、あっけないほどの簡単さです(ウェブ上の体験コーナー)。

これなら無効票や判読不能票は発生しようがなく、杉並区でおきたような失態はありえません。「投票しない=白票を投じる」という意思を表すこともできます。有権者の意思を正確に反映できるという意味では、優れた方式だと思います。

ただ投票所まで出かけていく必要は変わらないので、これで若者の投票率が劇的に上がることは考えにくいと思いました。もっともこのまちの投票率は85%というから、目的として「投票率アップ」の優先度はさほど高くなさそう。

操作が簡単なのは高齢者にとって好都合です。このまちの高齢化率(65歳以上の人口比率)は32.9%、3人にひとりが高齢者だから、これは重要なポイントになるでしょう。

また障がい者にとっても「やさしい」方式です。視覚障がい者には音声ガイドがつけられるので、それに従えば時間がかかるけれど自力で投票ができ、点字のように紛らわしいこともないようです。身体不自由な人にも向いているといいます。

経費は、投票所75か所の機器のレンタルとシステム委託で3,500万円。本当は人件費がもっと削減できるはずだが「視察に来る人が多いのでその対応のため人を減らせない」ことが理由で、投票日の人員配置に経費がかかっているとのことでした。

翌日、テレビでたまたま映った米国の中間選挙の投票のようすを見ると、まさしく「タッチパネル式」でした。