昨年選挙の結果に区長「ノーコメント」、まあ仕方ないか ~「ネット・みどり」代表質問より①~

2月15日、区議会定例会で「生活者ネット・みどりの未来」の代表として代表質問に立ちました。その概要を報告します。

 昨年暮れの総選挙は、2年前の3月11日、大惨事に見舞われた日本が、改めてどのような国をめざしていくのかが問われるべき選挙でした。しかし戦後最低の投票率に終わり、前回の総選挙で大敗を喫した自民党が、それよりも少ない得票でありながら大勝を収めるという結果になりました。質問の1点目は、この選挙結果に対する感想をたずねました。

 原発ゼロに向かうはずだったこの国の方針は逆向きに動き始め、まるでオリンピックが世間の目を原発問題からそらせるための隠れみのとなるかのように、国を巻き込んだ招致ムードが展開されています。ですが、ムードや気運が原発問題を解決できるわけではもちろんありません。私たちは、原発を抱え続けることの問題や被災地・被災者の現実から決して目をそらしてはならない、と改めて思っています。

 安倍首相はさっそく前政権の政策を一新すべく動き出しています。新政権が示す財政政策について、日本の経済界の反応はおおむね好評であり、施策の成果が表れる以前からバブルの予感に酔っているように見えます。2番目の質問は、「アベノミクス」に対する区長の評価です。

 報道によれば、一括交付金が廃止され「ひも付き補助金」がまた復活するといいます。自治体の裁量に使途が任せられていた国の補助金政策が、使途限定型に逆戻りすることになり、地方分権の後退ともとれます。3番目の質問として、この点について見解を問いました。

 区長の答弁は、本来的には国庫補助金を縮小、廃止して地方への税源移譲を進めていくべきという、地方分権に肯定的な考えを示す一方、「アベノミクス」について直接評価することを避けました。また選挙結果については「区議会において個々に感想を申し上げることを控えさせていただく」。すなわちノーコメント。 

民主党議員だった立場からの率直な感想が聞けるかと思いましたが残念でした。でも、首長といういまの身分から答えにくい状況にあることは理解できないことではありません。