児童相談所の区移管、すこし進んだかな ~代表質問より③~

安倍政権のもとで生活保護切り下げが行われようとするなか、子どもの貧困問題は喫緊の課題です。子どもには何の責任もない貧困によって、健康に育つ権利や学ぶ権利が奪われることは、何としても防がなければなりません。

 今回の区予算のうたい文句は「次世代に夢と希望を拓く予算」。生活保護世帯の子どもに対する法外援護事業を再構築するといいます。社会的な居場所づくり支援事業や子どもの社会参加の経費助成、中学3年生への塾の費用助成などが福祉の施策として提示されています。

 また、新規事業として中・高校生の新たな居場所づくりに向けた取組みに予算が計上されています。「ゆう杉」の愛称で親しまれている青少年児童センターの2号館というような位置付けかと思い、質問しました。

 目的や趣旨を聞いたところ、「小学生から高校生までを同一の施設で対応するという児童福祉法のくくり方は現実との乖離がある」という問題意識に基づき専門家等による「あり方検討」を、という考えのようです。

 子どもに関連して、児童相談所をめぐる都区間の調整の進捗について確認しました。都区制度改革の議論において、区に移管する方向性が真っ先に出された児童相談所でしたが、その後の進捗が見られないのを歯がゆく思っています。

 区長の答弁では、都の後ろ向きな姿勢が原因だとしています。でも区長会での田中区長の提案がきっかけで特別区として早急に「リアリティのある青写真」の作成に取り組むことになり、秋ごろまでにそれをまとめて都との具体的な協議につなげることになった、といいます。

 ようやく少しは進んだといえるのでしょうか。区長のがんばりはありがたいです。